しゃがむと転ぶ?股関節を中心に動く!
足を閉じた状態でしゃがむ。 どうしても「かかと」が浮いてしまいます。
かかとを付けると、後ろにコロンと転がってしまいます。
これはなぜでしょう? かかとを浮かずにしゃがめるようになりますか?
金井 進さんによる股関節しゃがむ時にかかとが浮いてしまうのは、多くの人が経験する問題です。
これはいくつかの要因によるもので、その原因を理解し、適切なストレッチやエクササイズを行うことで改善することができます。
以下に、詳細な説明と例題を用いて解説します。
Contents
なぜかかとが浮いてしまうのか?
- 足首の柔軟性不足: 足首の可動域が狭いと、しゃがむときにかかとを地面につけたまま深くしゃがむのが難しくなります。
- 股関節の柔軟性不足: 股関節が硬いと、バランスを取るためにかかとが浮いてしまうことがあります。
- 筋力不足: 特に足の前側の筋肉(前脛骨筋)や、体幹の筋力が不足していると、しゃがむ際にバランスを取るのが難しくなります。
- 重心の位置: しゃがむ際に重心が後ろに偏ると、自然とかかとが浮いてしまいます。
かかとを浮かせずにしゃがむ方法
以下のエクササイズやストレッチを行うことで、かかとを浮かさずにしゃがめるようになる可能性が高まります。
1. 足首のストレッチ
- 足首前屈ストレッチ:
- 壁に手をついて立ちます。
- 一方の足を後ろに引き、かかとを地面につけたまま前の足に体重をかけます。
- 後ろの足のふくらはぎが伸びるのを感じながら、20-30秒キープします。
- 反対側も同様に行います。
- 足首回し:
- 座った状態で、片足を上げて足首を時計回り、反時計回りに10回ずつ回します。
- 反対側も同様に行います。
2. 股関節のストレッチ
- 深いスクワットストレッチ:
- 足を肩幅に開いて立ち、ゆっくりとしゃがみます。
- 両肘を膝の内側に置き、膝を外側に押し広げるようにします。
- 20-30秒キープします。
- 蝶々のポーズ:
- 座った状態で、足の裏を合わせて膝を外側に開きます。
- 両手で足を引き寄せ、膝を地面に近づけるようにします。
- 20-30秒キープします。
3. 筋力トレーニング
- カーフレイズ(つま先立ち):
- 立った状態で、かかとを上げてつま先立ちになります。
- ゆっくりとかかとを下ろします。
- 10-15回繰り返します。
- プランク:
- 腕立て伏せの姿勢で体を一直線に保ちます。
- 30秒から1分間キープします。
4. 重心の意識
- かかとを浮かせないスクワット練習:
- 壁の前に立ち、足を肩幅に開きます。
- かかとを浮かせないように意識しながら、ゆっくりとしゃがみます。
- もしバランスを取るのが難しい場合は、軽く壁に手を添えてもかまいません。
ホリス治療院の独り言
今回のしゃがむことへの質問に対する回答は、短いのですが、日々の臨床でとても大切だと考えていることをお伝えしますね。
ホリス治療院では、患者さまの病気や苦痛などをいち早く取り除くことが最優先なのですが、その先を見据えた施術をすることも大切にしています。
つまり、いつまでも元気でいること、座り、立ち、歩くことがいつまでも軽やかにできる心地よい身体創りを目指しています。そのためには股関節!
股関節を中心に動く
いつもまでも、軽やかに座り、立ち、歩くことができ、どんどん元気度があがっちゃう身体創りって、
日常の身体の使い方が大切です。
ポイントは、股関節を中心に動くということです。
ぎっくり腰や腰痛、膝の痛みなどは、この股関節から動くことができずに、腰椎や膝に過度に負担のかかる動きを繰り返していることが大きな要因だと考えています。
股関節の柔軟性の大切さ
股関節の柔軟性は、日常生活やスポーツにおいて非常に重要な役割を果たします。柔軟な股関節は、怪我の予防、パフォーマンスの向上、姿勢の改善に繋がります。以下に、股関節の柔軟性の重要性について例題を用いて詳しく説明します。
1. 怪我の予防
例題: ジョギング中の転倒
ジョギング中に不意にバランスを崩したとします。股関節が柔軟であれば、体勢を整えやすくなり、転倒や捻挫を防ぐことができます。一方、股関節が硬いと、バランスを取るための動きが制限され、怪我をしやすくなります。
- ストレッチ例: ランジストレッチ
- 右足を前に大きく踏み出し、左膝を床につけます。
- 右膝が90度になるように体を前に倒し、股関節を伸ばします。
- 20-30秒間キープし、反対側も同様に行います。
2. パフォーマンスの向上
例題: スポーツ競技での動き
例えば、サッカーやバスケットボールでは、素早い方向転換やジャンプが求められます。股関節の柔軟性が高いと、これらの動きをスムーズに行うことができ、パフォーマンスが向上します。柔軟な股関節は、広い可動域を持ち、力を効率的に伝えることができます。
- ストレッチ例: 深いスクワット
- 足を肩幅に開いて立ちます。
- ゆっくりとしゃがみ、両肘を膝の内側に置き、膝を外側に押し広げます。
- 20-30秒間キープします。
3. 姿勢の改善
例題: 座り仕事による腰痛
長時間座る仕事をしていると、股関節周りの筋肉が硬くなり、姿勢が悪くなりやすいです。これが腰痛の原因になることがあります。股関節の柔軟性を保つことで、正しい姿勢を維持しやすくなり、腰痛を予防できます。
- ストレッチ例: 蝶々のポーズ
- 座った状態で、足の裏を合わせて膝を外側に開きます。
- 両手で足を引き寄せ、膝を地面に近づけます。
- 20-30秒間キープします。
実践プラン
以下のストレッチプランを週に3-4回行うことで、股関節の柔軟性を向上させることができます。
- ランジストレッチ: 20-30秒ずつ、左右各2セット
- 深いスクワット: 20-30秒間キープ、3セット
- 蝶々のポーズ: 20-30秒間キープ、3セット
ストレッチの3ステップ
ストレッチのやり方は要注意が必要です。
ホリス治療院には、ストレッチでぎっくり腰や寝違えなどの痛みを引き起こして、来院される患者さまが多数いらっしゃいます。
特に、運動から遠ざかっている中高年の方は、ゆっくりと3ステップを踏んでくださいね。
1.筋肉が伸び縮みする感覚を味わい無理しない。
ストレッチのポーズにこだわらずに、伸ばしたい筋肉を意識して、気持ちよく伸ばせる範囲で伸ばしていきましょう。
できるだけ力を抜くことを意識します。
大切なので、繰り返しますが、可動域を拡げようとせず、もう少し伸ばせそうかな?と感じる一歩手前にしましょう。
2.伸び縮を少し強くして可動域を感じる。
筋肉の伸び縮みを気持ちよくできるようになったら、可動域を意識して、ほんの少し可動域を拡げましょう。
痛気持ちよい程度にしたいのですが、本当に無理せずゆっくりといきましょう。
可動域が拡がるのは、3ヶ月はかかると思ってくださいね。
3.筋トレも兼ねたストレッチを行う。
筋肉の柔軟性がつき、関節の可動域も拡がってきたら、筋肉も使うような動作を伴ったストレッチがおすすめ。
姿勢改善に、このストレッチ!などとよく紹介されていますが、関節の柔軟性が向上しただけでは、きれいな姿勢は維持できません。
きれいな姿勢に導くような筋肉の動き、適正な力加減などを身につけることで、きれいな姿勢や動きが身に付きます。
股関節の動きを身につける方法
股関節を主に動かすことは、股関節を中心に体を動かすことを意味します。
これは、股関節の可動域を最大限に活用し、効率的に動作を行うことを指します。
以下に、具体的な例題を用いて股関節を主に動かすことがどのようなものか、詳しく説明します。
例題 1: デッドリフト
デッドリフトは、股関節を主に動かす良い例です。このエクササイズでは、腰を屈曲させずに股関節を動かすことが求められます。
方法:
- 足を肩幅に開いて立ち、バーベルを足の前に置きます。
- 背中をまっすぐに保ちながら、股関節を曲げてバーベルを持ち上げます。
- 体を起こす際には、股関節を伸ばして上体を真っ直ぐにします。
ポイント:
- 股関節を曲げるときに腰を丸めないようにします。
- 股関節を軸にして体を動かし、腰や背中に過度の負担をかけないようにします。
例題 2: スクワット
スクワットは、股関節と膝関節を同時に使うエクササイズですが、股関節の動きが主になります。
方法:
- 足を肩幅に開いて立ち、つま先を少し外側に向けます。
- 股関節を後ろに引き、膝を曲げながら体を下ろします。
- 太ももが地面と平行になるまでしゃがんだら、股関節を伸ばして元の位置に戻ります。
ポイント:
- 膝がつま先を超えないように注意し、股関節をしっかり使います。
- 股関節を主に動かすことで、膝への負担を軽減します。
例題 3: ヒップヒンジ
ヒップヒンジは、股関節を主に動かす動作の基礎を学ぶためのエクササイズです。
方法:
- 足を肩幅に開いて立ちます。
- 背中をまっすぐに保ちながら、股関節を曲げて上体を前に倒します。
- お尻を後ろに突き出すようにして股関節を動かします。
- 太ももの裏側(ハムストリングス)が伸びるのを感じたら、股関節を伸ばして元の位置に戻ります。
ポイント:
- 背中を丸めずに動作を行います。
- 股関節を主に動かすことを意識し、腰に過度の負担をかけないようにします。
例題 4: ランジ
ランジは、股関節を動かすと同時にバランスを取るための優れたエクササイズです。
方法:
- 足を肩幅に開いて立ちます。
- 片足を前に大きく踏み出し、股関節を曲げて膝を90度に曲げます。
- 後ろの足の膝を床に近づけ、前の足の膝がつま先を超えないように注意します。
- 前の足の股関節を伸ばして元の位置に戻ります。
ポイント:
- 前の足の股関節をしっかり動かし、バランスを保ちます。
- 股関節を主に動かすことで、効率的な動きを実現します。
東洋医学、鍼灸治療からひと言
今回は、頂いた質問から発展して、
股関節を中心に動く!
と言うことの大切さをお伝えしました。
いつもは教科書的で公平な回答を心がけています。
それは、ネット情報は、我田引水的な情報が多いように感じていましたので、できる限り自分の考えを入れないようにしていました。しかし、これからは、公平な回答と自説を分かりやすくお伝えしていこうと思っています。
いつも最後までお読みいただいてありがとうございます。