絶対音感などの卓越的な感覚、HSP、エンパスなど完全網羅
絶対音感。
これは幼少期に音楽に携わる(ピアノを習っているなど)によって持てるのですか?
大人になってからでも絶対音感を持つことはできますか?
金井 進さんによる絶対音感、HSP、エンパス絶対音感(absolute pitch)は、特定の音を他の参照音なしに識別したり再現したりできる能力です。
この能力は生まれつき持っている人もいますが、幼少期に音楽教育を受けることで発達することが一般的です。
Contents
幼少期の音楽教育
幼少期(特に6歳以下)の音楽教育は、絶対音感の発達に大きな影響を与えます。
この時期にピアノや他の楽器を習うことは、音に対する感受性を高め、音の識別能力を向上させます。
研究によれば、幼少期に絶対音感を獲得するためには、音楽に多く触れる環境が重要です。
大人の絶対音感の獲得
大人になってから絶対音感を持つことは難しいとされています。
しかし、一部の研究では、訓練と継続的な努力により、大人でも音感を向上させることが可能であることが示されています。
ただし、幼少期に比べて獲得が難しいのは事実です。
東洋医学と鍼灸医学的解釈
東洋医学や鍼灸医学では、絶対音感を「気」の流れや「経絡」のバランスと関連付けて解釈することができます。
音楽を通じて五感を刺激し、「気」を整えることで、精神と身体の調和を図ります。
特に鍼灸では、特定の経絡やツボを刺激することで、聴覚や脳の機能を向上させるとされています。
具体例
例えば、東洋医学では「心」と「腎」の調和が聴覚に関与するとされています。
音楽を聴くことや演奏することは「心」を養い、鍼灸で「腎」を強化することで、聴覚の感受性を高めることができると考えられます。
具体的な鍼灸の例としては、耳の周囲や頭部の特定のツボを刺激することで、聴覚の改善を図る治療法が考えられます。
結論
絶対音感は幼少期の音楽教育が重要ですが、大人になってからも訓練によって向上させることが可能です。
というのが、医学的、教育的な解釈になると思いますが、一般的には、先天的に獲得している能力と捉えられているように感じます。
最近では、以下のHSPの認知度が上がっているようです。
HSP(高感受性者)の定義
HSP(高感受性者)とは、非常に敏感で、外部からの刺激に対して強く反応する人々を指します。
この概念は心理学者エレイン・アーロンによって提唱されました。
HSPの特徴としては、以下のようなものがあります:
- 感覚過敏:明るい光、強い匂い、大きな音などに対して敏感。
- 深い情報処理:物事を深く考え、熟考する傾向。
- 共感力:他人の感情に対して強く共感する能力。
- 刺激過多の回避:過度な刺激を避けるために静かな環境を好む。
診断法
HSPの診断には、エレイン・アーロンが開発したHSPスケール(Highly Sensitive Person Scale)を用いることが一般的です。
このスケールは自己報告形式で、いくつかの質問に対して「非常に当てはまる」「あまり当てはまらない」などの選択肢で回答します。以下は例題です:
- 大きな音や強い匂いに敏感ですか?
- 短期間に多くのことをやり遂げるとストレスを感じますか?
- 他人の気分に強く影響されることが多いですか?
これらの質問に多数該当する場合、HSPである可能性が高いとされます。
生活改善法
HSPが生活を快適に過ごすための方法として、以下のようなものがあります:
- 自己管理:自分が敏感であることを理解し、過度な刺激を避ける。
- リラクゼーション技術:瞑想、ヨガ、深呼吸などのリラクゼーション技術を活用。
- 環境調整:静かで落ち着いた環境を整える。
- 時間管理:自分のペースで仕事や生活を進めるために、スケジュールを調整する。
分子生物学的解釈
HSPの分子生物学的な背景には、神経伝達物質や遺伝子の違いが関与している可能性があります。
特に、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の受容体の感受性が関係していると考えられています。
遺伝子的には、感受性の高い個体が社会的な環境に対してより適応的な反応を示すことができるという進化的な利点があるとされています。
まとめ
HSPは非常に敏感で外部刺激に対して強く反応する人々のことを指します。
診断はHSPスケールを用いて行い、生活改善法としては自己管理やリラクゼーション技術の活用が推奨されます。
HSPスケールの項目と具体例
- 他人の気分に影響されやすい
- 具体例: 友人が悲しんでいると、自分も悲しく感じてしまう。
- 明るい光や強い匂い、大きな音などの感覚刺激に敏感
- 具体例: 強い香水の匂いがすると頭痛がする。
- 忙しい日々が続くと、自分の時間が欲しくなる
- 具体例: 一週間仕事が忙しいと、週末は一人で静かに過ごしたくなる。
- 深く物事を考え、熟考することが多い
- 具体例: 会議で発言する前に、慎重に自分の考えを整理してから話す。
- 他人が自分をどう見ているかを気にする
- 具体例: 新しい環境に入った時、自分がどう見られているか不安になる。
- 短期間に多くのことをやり遂げるとストレスを感じる
- 具体例: 短い期間に多くの仕事を抱えると、疲労感が増す。
- 他人の期待に応えようとするあまり、疲れてしまうことがある
- 具体例: 上司の期待に応えようと無理をして、結局体調を崩してしまう。
- 美術や音楽などの芸術に強く感動する
- 具体例: コンサートで涙を流すほど感動する。
- 日常生活の変化に敏感
- 具体例: 引っ越しや職場の変更に対してストレスを感じる。
- 他人の意見に対して敏感で、自分の意見を強く主張できないことがある
- 具体例: 議論の場で、自分の意見を控えめにすることが多い。
- カフェインに対して敏感
- 具体例: 少量のコーヒーでも、眠れなくなる。
- 他人の評価を受ける場面で緊張しやすい
- 具体例: プレゼンテーションの前に極度の緊張を感じる。
- 美的な環境を求める
- 具体例: 自宅のインテリアにこだわり、落ち着いた雰囲気を好む。
- 競争や対立を避けようとする
- 具体例: 職場での競争が激しい環境を避ける。
- 自分の内面の感情に敏感
- 具体例: 自分の感情を深く理解し、日記に書くことが多い。
- ストレスの多い状況で体調を崩しやすい
- 具体例: 締め切りが迫ると胃痛や頭痛が増す。
- 過去の経験を思い返して反省することが多い
- 具体例: 何年も前の失敗を思い出し、なぜそうしたのかを考える。
- 他人の期待に応えようとするあまり、自分を犠牲にすることがある
- 具体例: 家族の期待に応えるために、自分の時間を犠牲にする。
- 大きな変化に対してストレスを感じやすい
- 具体例: 転職や引っ越しの際に不安を強く感じる。
- 自分に厳しく、自己評価が低いことが多い
- 具体例: 小さなミスを大きく反省し、自分を責める。
これらの項目に対する回答が多く該当する場合、その人はHSPである可能性が高いとされます。これにより、個々の感受性の高さを理解し、適切な対応策を講じることができるようになります。
HSPの6つの種類
HSP(Highly Sensitive Person、高感受性者)は一括りにされがちですが、実際にはその中にもいくつかのタイプがあります。エ
レイン・アーロン博士の研究によれば、HSPの中にもいくつかの異なる特徴を持つタイプが存在します。
以下に、具体的な例を交えてHSPの主要な種類を説明します。
1. 感覚過敏型(Sensory-Processing Sensitivity)
感覚過敏型のHSPは、外部からの感覚刺激に対して特に敏感です。
明るい光、強い音、特定の匂いなどが過度に刺激となることがあります。
- 具体例: 友人とショッピングモールに行くと、照明が明るすぎたり、周囲の音が大きすぎたりして頭痛を感じ、早く外に出たくなる。
2. 情緒過敏型(Emotional Sensitivity)
情緒過敏型のHSPは、他人の感情や自分の感情に対して非常に敏感です。
他人の気分に強く影響されることが多く、共感力が非常に高いです。
- 具体例: 友人が落ち込んでいると、自分も同じように悲しくなり、その感情を引きずることが多い。映画や本に強く感情移入して涙を流すことも頻繁にある。
3. 直感型(Intuitive Sensitivity)
直感型のHSPは、物事を直感的に理解し、深く洞察する能力が高いです。
物事の裏側や細かいディテールに気づきやすい特徴があります。
- 具体例: 仕事のプロジェクトで、他の人が気づかない小さな問題点や改善点を直感的に見つけ出し、提案することができる。
4. 内省型(Reflective Sensitivity)
内省型のHSPは、自己反省や内省を頻繁に行います。
物事を深く考え、自己の行動や感情を振り返ることが多いです。
- 具体例: 日記をつける習慣があり、日々の出来事や自分の感情を詳細に書き記すことで、自己理解を深めている。過去の経験をよく振り返り、そこから学びを得ようとする。
5. 刺激回避型(Avoidant Sensitivity)
刺激回避型のHSPは、過度な刺激を避ける傾向があります。
忙しすぎる環境や過度な社会的な関わりを避け、静かで落ち着いた場所を好むことが多いです。
- 具体例: 大勢の人が集まるパーティーにはほとんど参加せず、家で読書をする時間を大切にする。職場でもできるだけ静かな場所で作業するように心がける。
6. 感情的表現型(Expressive Sensitivity)
感情的表現型のHSPは、感情を豊かに表現する傾向があります。
自分の感情を率直に表現し、他人との感情的な交流を大切にします。
- 具体例: 感動した映画を見た後、友人とその感動を共有し、自分の感じたことを詳しく話す。悲しい出来事があった時には涙を流して感情を表に出す。
まとめ
HSPにはいくつかの異なるタイプが存在し、それぞれが独自の特徴を持っています。
以下に、それぞれのタイプの具体例をまとめました:
- 感覚過敏型: 照明や音に過敏で、ショッピングモールが苦手。
- 情緒過敏型: 友人の感情に強く影響され、感動的な映画で涙を流す。
- 直感型: プロジェクトの問題点を直感的に見つける。
- 内省型: 日記をつけ、自己反省を頻繁に行う。
- 刺激回避型: パーティーを避け、静かな環境を好む。
- 感情的表現型: 感情を豊かに表現し、感動を共有する。
これらのタイプは重複することもあり、個々のHSPが複数の特徴を持つこともあります。
HSPであることを理解し、自分に合った生活スタイルや対策を見つけることが重要です。
絶対音感のように、五感のひとつが卓越的に優れているもの
五感のうち一つが卓越的に優れている場合、それぞれに特有の呼び方が存在します。以下に五感に対する卓越した感覚の呼び方を紹介します。
1. 視覚(Visual Sense)
卓越した視覚: テトラクロマット(Tetrachromatism)
- 説明: 通常の人よりも多くの色を識別できる能力。通常の三原色に加えてもう一つの色覚を持つ。
2. 聴覚(Auditory Sense)
卓越した聴覚: 絶対音感(Absolute Pitch)
- 説明: 特定の音を基準音なしに識別し、再現できる能力。
3. 嗅覚(Olfactory Sense)
卓越した嗅覚: スーパータスター(Supertaster)
- 説明: 味覚受容体が非常に多く、通常の人よりも味を強く感じる能力。通常、苦味に対して特に敏感。
4. 触覚(Tactile Sense)
卓越した触覚: ハイパータクタイル(Hyper-Tactile Sensitivity)
- 説明: 触覚に対して非常に敏感な状態。細かいテクスチャや温度の変化を敏感に感じる能力。
5. 味覚(Gustatory Sense)
卓越した味覚: 超感覚味覚者(Super-Taster)
- 説明: 味覚受容体が通常の人よりも多く、味に対して非常に敏感。これは嗅覚と関連している場合も多い。
これらの卓越した感覚は、遺伝的な要素や環境要因によって影響を受けることが多いです。
卓越した感覚を持つことは、特定の職業や活動において有利になることがありますが、同時に過度な刺激に対して敏感になるという側面もあります。
人の感情に対して卓越した感覚を持っている人は?
人の感情に対して卓越した感覚を持っている人は、一般的に「エンパス(Empath)」と呼ばれます。
エンパス(Empath)
- 説明: エンパスは他人の感情や状態を非常に強く感じ取る能力を持つ人々のことを指します。エンパスは、他人の感情を自分のことのように感じることができるため、共感力が非常に高いです。彼らは、他人の気持ちを察知し、理解することに長けています。
エンパスの特徴
- 他人の感情を強く感じる: 周囲の人々の感情を自分の感情として感じることが多い。
- 高い共感力: 他人の苦しみや喜びに対して深く共感する。
- 感情の影響を受けやすい: 他人の感情に強く影響され、自分の気分が変わりやすい。
- 直感が鋭い: 他人の気持ちや状況を直感的に理解する能力が高い。
- 対人関係の疲労: 多くの人々との交流が続くと、エネルギーを消耗しやすい。
エンパスは他人の感情に対して非常に敏感であるため、対人関係において重要な役割を果たします。
しかし、他人の感情に強く影響されることから、自分自身の感情を守るための自己管理が重要です。
エンパスの診断法、生活改善法
エンパス(Empath)の診断法、生活改善法について具体的に説明します。
エンパスの診断法
エンパスであるかどうかを判断するためには、自己報告形式の質問票や自己観察が一般的です。
以下はエンパス診断のための具体的な質問例です:
- 他人の感情を自分のことのように感じることが多いですか?
- 人混みの中にいるとエネルギーが消耗することがありますか?
- 誰かが悲しんでいると、自分も同じように悲しくなりますか?
- 他人の痛みを感じることができますか?
- 自分の感情が他人の感情によって影響されやすいと感じますか?
これらの質問に多数該当する場合、その人はエンパスである可能性が高いとされます。
生活改善法
エンパスは他人の感情に強く影響されるため、自分自身を守るための生活改善法が重要です。
1. 境界を設定する
- 具体例: 他人の感情に影響されすぎないように、自分の時間を大切にする。例えば、毎日一定時間は一人で過ごす時間を設ける。
2. エネルギーのリチャージ
- 具体例: 自然の中で過ごす時間を増やす。公園で散歩したり、海辺でリラックスしたりする。
3. 感情のデトックス
- 具体例: 瞑想や深呼吸を行い、自分の感情をクリアにする。日記をつけて自分の感情を整理することも有効。
4. 健康的なライフスタイル
- 具体例: 栄養バランスの取れた食事を摂り、十分な睡眠を確保する。定期的な運動もストレスを軽減する効果がある。
5. セルフケア
- 具体例: 趣味や好きな活動を楽しむ時間を持つ。例えば、読書、絵を描く、音楽を聴くなど。
分子生物学的解釈
エンパスの特徴には、遺伝的要因や神経伝達物質のバランスが関与している可能性があります。
特に、セロトニンやドーパミンの受容体の感受性が影響を与えていると考えられます。
- 具体例: セロトニンは感情の安定に関与しており、そのバランスが崩れると感情の起伏が激しくなる可能性があります。
東洋医学、鍼灸医学的解釈
東洋医学
東洋医学では、エンパスの特徴を「気」のバランスの乱れと関連付けて解釈します。
感情の不安定さは「気滞」(気の滞り)として現れることが多いです。
まとめ
エンパスは他人の感情に対して非常に敏感であるため、自己管理と生活改善が重要です。
診断は自己報告形式の質問票で行い、生活改善法としては境界の設定やエネルギーのリチャージが推奨されます。
東洋医学、鍼灸治療よりひと言
今回の「絶対音感などの卓越的な感覚、HSP、エンパスなど完全網羅」は、いかがだったでしょうか?
絶対的音感というと、何だかよいことのように感じますが、実際は、感受性が高く日常生活で苦労している方が多いようです。
ホリス治療院には、卓越的な感覚を持っている方、また特に、エンパスの方が多く来院されています。
経絡を整えることにより、生活しやすくなる方が多くいらっしゃいます。
そして、それぞれの能力を抑え込むのではなく、活かしながら、生活をラクにする方法を一緒に探っています。